今日、午前中、今池にある単館劇場で観て来ました。
1日の映画の日って事をすっかり忘れてたのもあったんだけど、
行ってみて、びっくり!
何と、劇場、超満員...
話題の大きさが伺える。
まず、初めに、
この映画に明確な答えはない。
でも、考えさせらる...というか、
決して、人ごとだと、流していい内容ではない。
アフリカ、タンザニアにヴィクトリア湖という湖がある。
ここは、もともと多種多様な生物が生存していて、
「ダーウィンの箱庭」と呼ばれてた程。
しかし、半年くらい前に誰かのささいな試みで、ここに
「ナイルパーチ」という肉食の魚が放たれた。
この「ナイルパーチ」、僕らが普段、何気なく食べてる、
白身のフライなんかに使われる魚なんです。
「ナイルパーチ」はどんどん、その数を増やし続け、
その魚が欧米、そして、僕らの日本に大量に輸出され出した。
すると、その湖周辺、いや、もっと大きな範囲で、
この貧しかったタンザニアという国に、一大魚産業を産んだ。
経済は潤った。。。。
...
と、ここまでだと、
「何だ、良かった、良かった。僕らもその経済に一役かってるんだね」
なんて、お気楽発言が飛び出してしまう。
しかし!!
この新しい経済が産まれた事によって、
この国に新たな問題が多く発生した。
その経済の恩恵をもろに受けた者とそうでない者達の貧富の格差、
その貧しさによって、次々と産まれだしたストリートチルドレン、
売春婦...
ドラッグも蔓延して、AIDS感染者の数も急増...
そして、それまでは「箱庭」と呼ばれてた湖も、
「ナイルパーチ」という外来種によって、
生態系は崩れる一方...
(この生態系に関する問題は、日本のブラックバスの問題にやや似ている)
さらに、この「ナイルパーチ」を輸出する欧米の飛行機が、
この国に運んでくるものが、実は大量の武器なんじゃないかという疑惑まで...
とにかく、観ていて、驚きの連続...
一番ショックだったシーンは、
この「ナイルパーチ」の大部分は工場で切り取られ、
それが「切り身」として、僕らの食卓に届く。
でも、地元の人達は食べる事ができない。
何故なら、高級品だから...
食べるのは、残った頭の部分から骨、そして、尾ひれにかけて...
言葉は悪いかもしれないけど、映画の中でもこう表現されていた、
「残骸」、と。。
その大量の「残骸」を天日干しにして、
(でも、やはり生ものだから、虫がわいちゃったりしてる...)
それを、油であげて食べる...
それも、お腹を空かした子供達はとりあいになって、
喧嘩になったり...
はっきり言って、どんなホラーやサスペンスよりも怖かった。。
だって、映画に登場する人達の目がみんな「リアル」だったから...
淡々とインタビューを受ける人達の目が、本当に「リアル」だったから...
このインタビューを受ける人達が皆、口にした言葉があった...
「教育を受けたい」
だった...
これを聞いた時も、ショックだった。
僕らが当たり前のように享受してきた「教育」。
受けたくても受けられない人達が、
この国にはたくさんいる。。
この映画の内容は、決して、
「知らない」、「関係ない」で済まされる問題では無い気がした。
だって、この「ナイルパーチ」、一度は絶対口にしてる魚だし...
この映画が世界で公開された後、欧米諸国で、
「ナイルパーチ不買運動」なるものが起きたらしい。
諸悪の根源はこの魚、みんな食べるのは止めよう...みたいな。
正直、僕は、この運動はどうかと思う。
何か、論点はそこじゃない気がするし、
もっと、根深い所に問題があるんじゃないかな。。
実際、この映画の監督も、
「そんな事をしてもらいたくて撮った映画ではない」
と、あるインタビューで答えていた。
だからといって、何か偉そうに
「じゃぁ、こうしようよ!」とか、
具体的な行動案を出せるわけでもない。
この文章の冒頭に書いたように、
明確な答えが見つからない...
まず、自分ができる事として、
こうして、ブログ、番組で紹介する(今日の番組で)、という事。
だって、一人でも多くの人に観てもらいたいと思ったから。
劇場での公開は、
今池の「シネマテーク」で朝10時30分からの回、一回のみ。
それが実は、明日、2日まで...
でも、きっとDVDでも発売、レンタルされると思うので、
どうぞ、機会があったらご覧になって下さい。
そして、ご覧になった方の感想コメント、お待ちしております。